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    排熱を利用するコージェネレーションシステム

    私たちの生活は電力や火力など多くのエネルギーで成り立っており、日々多くのエネルギーが各地でつくられ供給されています。効率的にエネルギーをつくる方法は常に研究開発されており、日々進化してきました。そこで最近注目を集めているのが、コージェネレーションシステムです。コージェネレーションシステムは世界ですでに導入が進められており、日本でも徐々に導入されています。どのようなシステムかを紹介します。

    コージェネレーションとは

    コージェネレーションシステムとは、ある熱源から電力をつくる際に発生する排熱を上手に2次利用するシステムの総称で、日本ではコージェネや熱電供給と呼ばれます。

    コージェネレーションシステムでは、熱の活用方法が2種類あります。エンジンやタービンの内燃機関もしくは燃料電池からの発電による熱を活用する方法と、蒸気ボイラーや蒸気タービンからの発電による蒸気の一部を活用する方法です。日本では主に、前者の内燃機関による方法が採用されています。大型発電所や木質系バイオマス・コージェネレーションでは、後者のボイラー・タービンによる方法が採用されています。一方、ヨーロッパやアメリカではボイラー・タービンによる方法が主流ですが、近年は天然ガスやコンバインドサイクルへと変わってきています。

     

    コージェネレーションシステムとは

    コージェネレーションシステムの構成について代表例を説明します。

     

    排ガス蒸気ボイラ

    内燃機関の原動機を動かすことにより、高温の排ガスを発生させます。排ガスを蒸気ボイラに通すことで蒸気を発生させ、コージェネレーションシステムで利用する熱をつくります。

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    減容装置

    排ガス蒸気ボイラで得られた熱を利用し廃棄物の水分をとばし、廃棄物の体積や重量を減らす装置です。

     

    熱交換器

    内部に流体を通すことで熱を交換することができる装置です。コージェネレーションシステムにおいては、内燃機関で発生する高温なエンジン冷却水の熱を冷暖房や給湯に使うのが一般的です。 

     

    デジカント空調

    シリカゲルやゼオライトなどの吸湿材を含んだ除湿機構と熱回収機構から構成される空調システムです。空気中の水分を除去し、排ガス蒸気ボイラから得られた廃熱により、乾燥した快適な空気をつくり出します。

     

    蒸気タービン

    排ガス蒸気ボイラにより得られた蒸気でタービンを回すことで発電することができます。廃熱の利用先がない場合に、蒸気タービンでさらに電力をつくり出す方法が取られます。

     

    発電機(小型蒸気・バイナリー)

    今までは余剰蒸気・排温水の利用が困難とされていましたが、小型蒸気もしくはバイナリーの発電機が開発されたことで可能となりました。

     

    コージェネレーションシステムにおける制御方法

    大型のコージェネレーションシステムの制御装置は制御盤に入ります。どのような制御ができるのでしょう。

     

    発電機の運転方法の変更

    発電機の運転方法の切替は制御盤で行われ、電主熱従運転や熱主電従運転、発電出力一定運転などに変更できます。

     

    排熱利用先の変更

    コージェネレーションシステムにおける排熱の利用方法は先述のとおりさまざまです。必要に応じて冷房や暖房、給湯などに変更し、排熱の利用順序の設定まで制御盤で操作することができます。

     

    シミュレーションの計算

    制御だけでなくシミュレーションの計算も行える機器があります。空調設備や電気設備など、コージェネレーションシステムとして時々刻々でどのような熱と電力の需要に変化があるか、シミュレーションを行うことが可能です。

    エネルギーの効率化は永遠の課題

    生活に欠かすことができないエネルギーは、どのように効率的につくることができるかは常に考えられてきました。今回はコージェネレーションシステムを取り上げましたが、今後もより効率のよいエネルギー製造方法が開発される可能性は十分にあります。私たち利用者も常に新しい技術に注目し、より効率的にエネルギーを手に入れる方法について考えていく必要があるでしょう。

     

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    参考:

     

     

     

    リタールの技術ライブラリ 「規格に適合したスイッチギア及びコントロールギアの製作IEC 61439適用」

    本冊子は、新規格IEC 61439 準拠に必要な様々な対策を講じる上でのお手伝いをするために作成しました。リタール製規格適合システム製品の利用に関するご相談から貴社機器の要求設計や日常検査のご提案まで、幅広くご利用ください。 ※新規格IEC 61439における変更点の他、「設計検証報告書」の作成方法などについて、85ページにわたって解説しています。

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