ナノレベルのコーティング?ナノコーティングにより得られるもの

近年の技術の発展により、さまざまな分野において10億分の1を表す小さな数字である「ナノ」を耳にするようになりました。製造の分野においてもナノデバイスやナノファイバーなど、ナノとつく単語は多くありますが、そのなかからナノコーティングについて紹介します。

ナノコーティングの定義。その技術が必要な理由

まずはナノコーティングの定義と、ナノコーティング技術が必要とされる理由について見てみましょう。

ナノコーティングの定義とは

ナノコーティングとはコーティング技術の一種で、膜厚ナノメートルオーダーにも関わらず被膜の特性を発揮することができる分子膜を、ナノテクノロジーで作成する手法です。例えば光触媒機能のある酸化チタンや疎水性を持つフッ素樹脂などがあり、ナノレベルの調整によりさまざまな特性を持つコーティングが開発されています。

ナノコーティングの方式としては2種類あります。材料の表面に基材やコーティング剤を塗布した状態で加熱もしくは紫外線照射で表面に一体化させる方式と、材料の表面にクロスもしくはシートを貼り付けるだけの方式です。

ナノコーティングが必要とされる理由

従来のコーティングは、耐水性やメンテナンス性がよくありませんでした。また、傷や摩擦に対しても弱く、定期的なメンテナンスが必要でした。
一方、ナノコーティングは耐水性、傷や摩擦に対する耐久性が改善されています。

実は身のまわりで使われているナノコーティング

ナノコーティングはあまり聞き慣れない言葉かもしれません。しかし、私たちがふだん使う生活用品にもナノコーティングは施されています。

代表的なのが車のボディでしょう。スプレー型で簡単に、車のボディにナノコーティングを施すことができる商品も多く販売されています。ナノコーティングを施すことにより艶を出すことができ、水をはじき、表面をきれいに保つことができるのです。ほかにもスキーやスノーボードの滑走面、スマートフォンやテレビの液晶画面など、さまざまな部分にナノコーティングが施されています。

ここまでは私たちの身のまわりにある例を紹介しましたが、ナノコーティングは専門的な機械にも広く施されています。次章ではその一例として盤用クーラーの凝縮器を紹介します。

リタールの盤用クーラーにおけるナノコーティングの役割

盤用クーラーの凝縮器とは、圧縮機により圧縮した高圧および高温のガスを、水冷もしくは空冷により凝縮させる機械です。凝縮器は盤用クーラーの冷凍サイクルにおいて大変重要な機器といえます。

ではこの凝縮器に、なぜナノコーティングが必要なのでしょう? 盤用クーラーを稼働させるのに必要な費用として最も大きいのは電気代で、費用全体の48%を占めます。その一方で、フィルター交換を含むメンテナンス費用も13%を占めており、割合が小さいとは決していえません。そこでナノコーティングが重要になってくるのです。

リタールの盤用クーラーの凝縮器は、ナノコーティングを施すことにより、粉塵やほこり、水分の付着を防ぎ、汚れにくくなっています。そのため、悪環境下でのフィルターの交換回数を減らすことが可能で、環境によってはフィルターなしでの運用も可能です。フィルターの清掃回数や交換の手間を減らすことで、メンテナンス性の向上につながり、さらには修理にかかるコストの低減も可能となるのです。盤用クーラーにナノコーティングを施すことが大変有意義であることがわかるでしょう。

ナノレベルの技術はこれからの製造に必要とされる技術

ナノとつく単語は製造分野のさまざまなところで使われています。ナノレベルの技術は今後の技術の発展に必要不可欠です。今回はナノコーティングに焦点をあてましたが、そのほかのナノレベルの技術についても知っておくと、これから製造の分野に従事するうえで役に立つでしょう。

※ナノコーティングを取り入れた盤用クーラー 『Bluee シリーズ』

参考:

総合カタログ35
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