雷サージとは 仕組みと電気機器への対策について

電気の安全を守るためには、さまざまな要因について考えなければなりません。風雨や地震など自然現象による事故も少なくなく、そのひとつに雷への対策が挙げられます。雷による電気機器への影響と、事故防止対策についてご紹介します。

雷サージとは

雷が空中で起こる大規模な放電であることはよく知られています。雷が電柱や電線、避雷針に落ちると、非常に高い電圧の電気が電線を伝っていきます。また雷の直撃を受けなくても、近くに落雷した影響により電線に異常な誘導電流が発生する場合があります。このように、落雷により異常な電流や電圧が瞬間的に発生することを、雷サージと呼んでいます。

雷サージ侵入経路と具体的な被害

雷サージの侵入経路はさまざまですが、なかでも多いのが、電話線などの通信ケーブルを伝ってくるものと、電線を伝ってくるものです。電話線や電線を伝い雷サージが侵入すると、さまざまな被害が発生します。異常な電圧の電流が発生したことにより、電線が過熱して発火したり、電子機器を破損させたりすることがあります。また、近くにいた人や動物が感電するなどの被害も起こりえます。

破損の場所や破損したものによっては、高額な修理費用が発生したり、早期の復旧が難しくなるケースも少なくありません。

雷サージ対策

雷は自然現象ですから、雷サージの発生そのものを抑えることは不可能です。しかし、雷サージによる被害を最小限にとどめる対策をとることは可能です。前項でも述べた通り、雷サージは主に通信ケーブルや電線を伝い侵入してきますから、通信ケーブルや電線と電子機器の間で適切な対策を施せば、雷サージによる被害を効果的に防ぐことができるのです。

対策として有効な方法は、雷サージ対応の電源タップや電話線、通信ケーブル保護用の機器を使用することです。雷サージ対応のタップなどには大きく分けて2種類があり、ひとつは雷サージを吸収する素材(バリスタ)が内蔵されているもの、もうひとつがバリスタに加えて雷サージをアースに逃がす機能を備えたものです。雷サージ吸収素子のバリスタは、高い電圧がかかると急激に抵抗値が下がる性質を持っています。そのため雷サージにより異常な電圧がかかると、バリスタの方に電気が流れ、通常の回路上にある機器を保護してくれるのです。バリスタは雷サージの規模や、発生の頻度によっては劣化して破損してしまいます。通常、バリスタ搭載製品にはバリスタの破損状況を知らせるランプなどが備え付けられていますので、破損がわかったら速やかに機器を交換しましょう。

アースを備えたタップはバリスタのみのタイプに比べて高機能であることが特徴です。侵入してきた雷サージをバリスタによるバイパス回路からアースへと逃がすことができますので、より高い効果を期待することができます。一方でアースを正しく設置しなければ期待する効果が得られませんので、そのぶん設置に手間がかかります。

分電盤の雷サージ対策

上記ではタップなど、電線と電気機器の間で行う雷サージ対策を紹介してきましたが、ここでは分電盤で行う雷サージ対策を紹介しましょう。

分電盤に使われる雷サージ対策用の機器は避雷器(アレスタ)やSPD(低圧用避雷機器)と呼ばれています。バリスタ、またはバリスタと同じ働きをするガス入り放電管やダイオードなどが使われ、異常な電圧がかかった際に、バイパス回路からアースへと電気を流して、盤内にある機器を保護する役割を持ちます。

分電盤の内部に配置するタイプと、分電盤の隣に専用の盤を用意するタイプがあるため、設置の際には目的や使用にあわせて機器を選択するようにしましょう。

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