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制御盤・分電盤の電気制御機器市場におけるキャビネット(筐体)とその種類

作成者: admin|Mar 31, 2017 11:19:00 AM

筐体とは、配電機器や制御機器といった電気機器を収納するための箱のことです。ボックス、エンクロージャー、キャビネットなど、さまざまな呼び方をされることもあります。

一般的にキャビネットと呼ばれるものには高圧受電用の電気設備に使用するものもありますが、ここでは主に配電機器や制御機器を収納するためのものについて述べます。

キャビネット(筐体)の役割

前述のとおり、キャビネットは遮断器や開閉器などの配電機器や、CPUユニットや入出力ユニットなどの制御機器を収納するための箱です。

例えば工場の熱や、屋外での雨やほこり、温泉によるガスや海沿いの塩分による腐食などから配電機器や制御機器を守ります。また機器にほかの装置や予期せぬ異物が接触することや、人や動物が機器に触れて感電することを防ぐ役割もあります。キャビネットは、電気を安全に使用するためには欠かすことのできないものといえるでしょう。

キャビネット(筐体)の種類

筐体にはさまざまな種類があり、材質や設置方法、用途によって、その種類を分けることができます。キャビネットを使用する場所や用途に合わせて、適切なものを選ぶことが必要です。

材質による分類

キャビネットの材質には大きく分けて2種類があります。金属製のものと樹脂製のものです。

  • 金属製

スチール(鋼板)やステンレスのものがあります。強度がありますので、大型のものや自立形のものに適しています。また、耐食性の高いアルミダイカストやアルミ合金を使用するものもあります。

  • 樹脂製

プラスチック製のキャビネットです。ポリカーボネートやABS、グラスファイバー入りなどものがあります。軽さが特徴なので、ポールに取り付ける場合に向いています。また、工事現場などで使用する仮設のものもあります。ほかにも腐食に強いことや、電波を通すことなどが主な特徴です。

設置方法による分類

キャビネットは、設置場所や設置方式によっても分類することができます。

  • 設置場所

屋内と屋外に分けられます。屋内のものは、温度や粉塵など、使用される施設の環境に合わせてキャビネットを選ぶことが大切です。屋外のものは、直射日光や風雨、潮風の影響など、設置される場所の環境を考慮する必要があります。また、落雷や盗難防止などへの配慮も必要です。

  • 設置方式

大きく分けて露出形と埋込形の2種類です。露出形は、自立形やポール取り付け形、壁掛形があります。埋込形は壁に埋込むかたちとなり、壁掛形に分類されます。

用途による分類

最後に、キャビネットの用途による分類です。汎用と専用の2種類があります。

  • 汎用

汎用は一般用のほか、工事中の建物の配電などを行う仮設用のものがあります。

  • 専用

専用は、光回線やLANケーブルなどを収めるネットワーク用や、食品工場や医薬分野などの定期的な清掃が行われる衛生的な環境に適したハイジェニック用、電磁場に対して高いシールド効果を持つEMC(ノイズ対策)用など、特定の用途に合わせて設計されています。

 

設置場所

屋内

屋外

設置方法

露出形

自立形

ポール取付形

壁掛形

埋込形

壁掛形

用途

汎用

一般用

仮設用

専用

ネットワーク
ハイジェニック
EMC基準 など

 

まとめ

電気機器を収納し、電気と人の安全を守るキャビネット。キャビネットが収納するものは配電機器や制御機器だけでなく、通信機器や操作用のコマンドパネルなど、電気を使用するもの全てが対象です。また強い風雨にさらされる高層ビルの屋上や、オイルミスト、水蒸気、粉塵、可燃性ガスが発生する場所など、様々な環境でキャビネットは使用されています。

電気の安全な運用のため、用途や目的に合わせて適切なキャビネットを選択しましょう。

 

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参考:

リタールの技術ライブラリ
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