ケーブルマネジメントによってネットワークラックの運用性は変わる

サーバー運用に欠かせないネットワーク向けラックですが、規模が大きくなればなるほど、配線処理に工夫が必要になります。ネットワークラックの配線処理(ケーブリング)について、その重要性や注意点、配線しやすいラックの選び方などをご紹介します。

ネットワークラックにおける配線の重要性

サーバーなどのIT機器が収められているネットワークラック。その裏側をのぞいてみると多数のケーブルが配線され、美しく整っていたり、乱雑に束ねてあったりと、配線作業者の技術や性格を垣間見ることがあります。
整ったケーブリングは、見た目の美しさだけでなく、機能性も兼ね備えています。その理由を見てみましょう。

配線の美しさは機能性にも優れる

「美しい配線は機能性も有する」とよくいわれます。これは、見た目が美しい配線をすると機能的であるという意味ではなく、言い換えると、「機能性を有する配線は見た目が自然と整う」という意味なのです。

ネットワークラックの配線を行う際、意識しておきたいポイントは具体的に次の3点です。
まずメンテナンス性、柔軟性、最後に熱対策です。この3点を考慮した場合、ある程度整った配線が必要となるので、配線作業者の技術が問われます。

乱雑な配線で起こりうるトラブル

サーバーなどの機器を長く運用する場合、ネットワークラックに収められた機器が機械装置である以上、ハードウェアの修理や更新、入れ替えといった物理的な移動が必ず伴います。たとえ整っているように見える配線でも、上下の機器をケーブルが縦断していた場合、その中間にある機器を取りはずす際に、すべてのケーブルを抜かなければなりません。これではメンテナンス性の観点からみて、よい配線とはいえません。
ケーブルは機器に沿って横に流すのが配線の大原則です。

別の例では、結束バンドによってケーブルが大きなひとつの束にまとめられ、固定されている状況を見かけることがあります。これも美しい配線のように見えるのですが、機器やケーブルの取りはずしの際にすべてのケーブルの結束を切らなくてはなりません。また、保全作業の際にケーブルの判別が困難となります。これは柔軟性の足りない配線となります。
ケーブルを束ねる際、大きな束になる部分は面ファスナーを使用するなど、後々の保全作業において困らないよう配線に柔軟性を持たせておきましょう。

ほかにも見かける例では、ラックの裏側に、まるで滝のようにケーブルが垂れ下がっている配線もあります。ケーブルの本数が増えると滝どころか、もはやカーテンになってしまっている場合もあります。これではラックの排気効率が保てなくなり、機器のオーバーヒートへとつながります。ラックの裏側は配線スペースであると同時に、熱排気のためのスペースであることを意識しておきましょう。

将来を見すえたケーブリングを

上記のように、初期施工のときにはよくても後から影響が出るケーブリングは、美しい配線とはいえません。
ラックに収められたサーバーを実際に運用していくうえで、ラック背面の管理をするのは主にメンテナンス担当者です。メンテナンス担当者がすばやく的確に作業できるよう配線を整えておくことも、サーバー運用におけるソリューションのひとつなのです。

ケーブリングのしやすいラックの選び方

機器マウント位置以外のスペースが重要、ケーブルマネジメントに優れたラックを選ぶ

ラックのケーブリングは、限られたスペースの中で、今後のことも考えて配線されなければなりません。このとき重要になるのが、配線しやすいラックかどうか、という点です。配線スペースが足りなかったり、ケーブルの引き込み口やダクトなどが不便な位置にあったりするラックでは、いかに配線作業者の技術が高くても、美しく機能的なケーブリングを成しえません。

サーバー運用において長期のメンテナンス性などを考えたとき、効率的なケーブリングを実現するには、機器マウント位置以外のスペースの有効活用が非常に重要です。機器のマウント機能だけでなく、ケーブルマネジメントに優れたネットワークラックを選びましょう。

ネットワークラックの配線は、サーバーを長期運用していくうえで非常に重要です。メンテナンス性、柔軟性、熱対策の3点を考えたケーブリングによって、運用上のトラブルを回避しつつ効率化を図ることが可能です。

ケーブルマネジメントに優れたネットワークラックは、サーバー運用において重要なソリューションとなります。

参考:

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